那須川天心がボクシング転身したらどうなる?井上尚弥と闘ったら?
◎那須川天心vsメイウェザーを振り返る
2018年大晦日にRIZINで実現した那須川天心vsフロイドメイウェザー。
この2人のエキシビションは試合前から試合後まで色々と物議を醸し出した。
まずは
・メイウェザーが日本に本当に来るのか
・ルールや体重差をどうするのか
・メイウェザーの破格と言われるファイトマネーをどうするのか
などの課題があった。
そして、本当にメイウェザーは来日。
ファイトマネーもメイウェザーとの話し合いで決定した額を払いルールや体重差なども両者合意の上で行われた。
試合は当初メイウェザーが那須川のパンチを3Rの間避けてほとんど手を出さないと思われていた。
しかし、蓋を開けるとメイウェザーが軽くジャブでいなしつつ自身のパンチを那須川に浴びせ1RでKOするという衝撃的な幕切れになった。
試合後は那須川の勇気を称える者がいる一方で現役ボクサーを含め今回の試合を批判する者も多かった。
ネットのyahooニュースのコメントでは3日間位この話題が毎回1位~5位に入るという事態になっていた。
批判コメントで多かったのが、初めてのルールで伝説のメイウェザーといきなりやるのは舐めすぎているといった点。
後は体重差があまりにもありすぎて危険だったという事などが主な批判内容だった。
その次に言われていたのが那須川のボクシングテクニックに対する批判だった。
◎那須川天心のボクシングの可能性と才能
那須川天心はキック界だけではなくボクシングやMMAのUFCがその才能を見抜きオファーをかけていた事実がある。
その中で那須川はキックボクシングをまず極めたいという事でキックボクシングを選んだ。
那須川は6戦でチャンピオンになり、未だに無敗を続けている。
那須川の良さの1つがカウンターを的確に決める事ができるという事だ。
特にBLADE 55kgトーナメント準決勝の小笠原戦で倒した左のパンチは小笠原が前に出た時にドンピシャで当てて倒した。
この見極めを瞬時にできるのが那須川の良さの1つだろう。
その那須川の可能性についてだがボクシングの試合に絞りしっかりとやれば、世界チャンピオンになれる可能性は十分あり得ると考える。
那須川は身体やハンドスピードが十分にありディフェンス能力も高い。
実際に日本ボクシング界の大手・帝拳ジムからもスカウトが来た程の逸材だからだ。
帝拳ジムはアマチュアボクシングで実績を上げた選手がスカウトされていく事がほとんどで生え抜きの選手はほぼいない。
その中でアマチュアボクシングのキャリアもない那須川をスカウトしようとしたのは那須川のボクシングスキルと将来性に対する評価だろう。
◎那須川天心vs井上尚弥
その那須川が良く言われるのが井上尚弥との対戦だ。
日本歴代最強のキックボクサー那須川と日本歴代最強のボクサーの井上の一戦。
もちろん現時点ではキックルールは那須川、ボクシングルールだったら井上の方が勝つであろう。
それでも那須川だったらと言われる事もあるが、井上のボクシングスキルは今までの日本人世界チャンピオンとは比にならないものがある。
スピードや1発の破壊力はもちろんあるが、パンチを打つ時のポジションニングが抜群にうまい。
このポジションではパンチを打てないだろうと思う所から井上は打ってくる。
2018年9月のWBSSのパヤノ戦で見せたワンツーでのフィニッシュシーンなどは誰もが驚きを隠せなかったはずだ。
だが、那須川も同じくポジションニングの上手い選手だ。
2016年12月のワンチャローン戦で見せた後ろ回し蹴りでのKO劇は衝撃的だった。
あの距離で後ろ回し蹴りをやるというのは空振りをした時に攻撃をもらうリスクが大きい。
それをできるというのは、ポジションニングの良さと空間把握能力がいかに優れているかという事だろう。
井上も那須川もそれを強豪相手にやってしまうというのがすごい所だ。
那須川天心vs井上尚弥の夢の対決がいずれ実現してほしいと願う。