堀口恭司vs那須川天心の試合は山本KIDと魔裟斗の再来か
2018年9月30日のRIZINさいたまスーパーアリーナ大会。
この日は2004年大晦日に開催されたDynamiteの魔裟斗vs山本KIDの再来と言われる試合が組まれた。
それが那須川天心vs堀口恭司という立ち技系最強格闘家と総合格闘技最強格闘家の試合だ。
◆堀口恭司vs那須川天心と山本KIDvs魔裟斗
この試合はキックボクシングのルールで行われた。
那須川と堀口が辿ってきた道は魔裟斗と山本KIDが辿ってきた道と似ている所がある。
魔裟斗は2003年にK-1MAXの世界王者になり2004年にはK-1MAX最強タイ人ブアカーオに負けたが大激闘を繰り広げた。
一方の那須川は2018年にRISE世界フェザー級タイトルマッチでムエタイの強豪ロッタンと死闘を繰り広げ勝利した。
山本KIDはレスリング出身で魔裟斗と試合した時にはタイトルは取っていなかったものの、後にHEROSという総合格闘技イベントの世界トーナメントで優勝する。
堀口は総合の師匠が山本KIDでUFCを中心に活躍。
UFCではタイトルは取れなかったものの2017年にRIZIN参戦を果たしバンタム級GPを圧倒的実力で優勝した。
そして、那須川vs堀口の2週間前に山本KIDがガンのため若くして逝去。
堀口にとっては辛い試練を向かえる中での試合となった。
この2人の試合は当初TVで生中継される予定だったが、その日に台風が近づいて首都圏の交通網がストップするという事になり、それより前倒しして開催された。
堀口は立ち技初挑戦とはいえ元々打撃の選手。
尚且つUFCのタイトルマッチまで上り詰めている選手というのは打撃も世界レベルと言ってもいい位で、那須川でも負ける可能性があると言われていた。
◆堀口恭司vs那須川天心の試合をふりかえる
試合はお互いがカウンターを取り合うタイプなので、打撃を出す前の攻防も見物だった。
ただ、堀口が前に入っていく所に2回那須川の蹴りが急所に当たった。
これに関してはサウスポーとオーソドックスの選手が試合する場合、お互いの利き足と反対側の足が前にでる。
インローを蹴る時に内腿を狙うのだが相手が踏みこんでくるとサウスポーとオーソドックスの場合、蹴る方の足が利き足で尚且つパワフルに蹴れるため急所に当たった時にダメージも大きい。
魔裟斗と山本KIDの試合もそのような展開になった。
今回の試合はというと3Rに攻撃を効かし手数を出した那須川の勝利になった。
それでも、立ち技初挑戦で那須川相手に健闘した堀口の評価が上がった試合となった。