ムエタイ観戦!現地生レポート!「MAX Muay Thai」の魅力
ムエタイの聖地「タイ」
格闘技ファンなら一度は訪れてみたい国ではないでしょうか。
今回2月8日~12日までそのタイを訪問し、ムエタイの試合を見る機会があったのでそこでの体験をレポートしてみたいと思います。
Contents
◆人気ムエタイイベント「MAX Muay Thai」
今回はタイのパタヤという都市に滞在していて、今そのパタヤで一番人気のあるムエタイイベントと言われる「MAX Muay Thai」という大会を見に行きました。
Max Muay Thaiは毎日大会が開催されており、土曜日や日曜日はビックマッチで盛り上がっているようです。
今回は11日の月曜日に観戦してきました。
大会名は「Muay Thai FIGHTER」という大会でした。
タイのTVでも放送されているみたいでNOW 26という番組で原則18:25(タイ時間になります。日曜日は少し早いみたいです)から毎日放送されています。
◆ルンピニーやラジャダムナンとの違い
タイの2大殿堂と言われるルンピニーやラジャダムナンとMax Muay Thaiはどのような違いがあるかという事に関してですが、まずは試合のラウンドがルンピニーやラジャダムナンは5Rに対し、MAX Muay Thaiは3R(土曜日にやるタイ人のトーナメントでまれに延長1Rが加わる事もあるみたいです)で試合をやります。
インターバルもルンピニーなどは2分に対し、Max Muay Thaiは1分30秒となっています。
そして、判定基準がかなり違います。
ルンピニーやラジャダムナンは攻撃のバランスやディフェンス・首相撲の攻防などが評価されるのに対し、Max Muay Thaiはアグレッシブな攻めが評価されるイメージです。
どちらかというとディフェンシブな試合に対してはアクションを起こすように審判から促されていました。
首相撲などは展開がない限り早めにブレイクがかけられていました。
他にもMax Muay Thaiはムエタイでやっている賭けの要素をなるべく排除し(一部の人はやっています)、エンターテイメントなどの要素を取り入れています。それは後述します。
◆負けてもボーナス?
Max Muay Thaiで珍しいのがボーナス制度。
このボーナスというのはお互いの選手がアグレッシブに攻めている試合をやったと見れる場合に出るみたいです。
ボーナスにも3つあり通常のボーナス・スーパーボーナス・ダブルスーパーボーナスという形で3段階にボーナスも分けられています。
ボーナスを獲得したら5000バーツ(約1万7000円)、スーパーボーナスは1万バーツ、ダブルスーパーボーナスは1万5000バーツという形になっています。
ボーナスはあくまでもお互いにアグレッシブな試合をしたらという事なので、一方が圧倒的にKO勝ちしたり判定になってもお互いにアグレッシブに攻めていなかったらボーナスはなしになります。
それもあり、試合では結構攻めている選手が多かったように感じます。
◆会場の小ささが臨場感を高める
今回見にいったMAX Muay Thai。
会場はyoutubeなどで見ていたので大きいかと思っていたら、実際にはすごく小さくておそらく800人位で満員になりそうな会場でした。
ルンピニーやラジャダムナンに比べたら随分小さい会場でした。
ただ、リングとの距離が近くて見やすく選手の打撃音が聞こえやすく格闘技ファンとしては充分楽しめました。
それと、選手入場口の下の両サイドには賭けをやっているタイ人が少なからずいました。
土日は平日以上に賭けをするタイ人が多いです。
◆MAX Muay Thaiのエンターテイメント的要素
MAX Muay Thaiは会場の演出がすごく派手で、選手入場の時は選手のグローブをはめた画像が出て選手が出てくる感じですが選手としてはすごく気持ちが上がりそうな入場です。
もう1つエンターテイメント的要素があると言えば試合中のインターバルと試合終了後から試合が始まる前のインターバルに観客が写しだされて、踊ったりしている観客もいます。
たまにはいい踊りをした観客にTシャツなどもプレゼントされてるみたいです。
その時は会場がディスコになっている状態で、観客にも飽きさせない工夫をしていると思いました。
◆国際色豊かなマッチメーク
MAX Muay Thaiはタイ人以外の国の選手も多く出場しています。
日曜日は外人vsタイ人というマッチメークになっていますが今回の月曜日は4試合程、外人vsタイ人の試合が組まれていたみたいです。
その中でも観客に人気の選手がいました。
◆中国人観光客と中国人選手
MAX Muay Thaiの観客の特徴として中国人観光客の多さが上げられます。
パックツアーで来ていると思われる中国人観光客を乗せたバスが10台地学駐車場に来ていました。
MAX Muay Thai側としても中国人の観光客のチケット収入はかなり大きいモノと思っているのだと思います。
今回はメイン(MAX Muay Thaiでは5試合目や6試合目がメインになります)の試合が終わっても観客が残っていて、8試合目に出場する中国人目当ての観客がほとんどでした。
おそらく観客の6割は中国人と言ってもいい位でした。
そして、中国人選手が入場した時には怒号と言ってもいい位の歓声が起きていました。
その中国人選手は最初から攻めていき1Rで相手のタイ人の心を折るような試合をしてKO勝ち。
この日1番観客が沸いた瞬間でした。
そして、この試合が終わった瞬間に中国人の観客が一斉に会場から出て最後の試合の時はほとんど観客がいない状態でした。
◆『MAX Muay Thai GYM』
MAX Muay Thaiスタジアムの近くにはMAX Muay Thaiが運営しているジムがありまして、平日だったからなのか選手達が練習をしておりました。
中までは詳しく見ていないですがリングが2つ・サンドバッグも10個近くあり・筋トレ用のマシンも揃っていましたのでタイのジムではかなり設備が整っているジムなのではと思います。
外国人もそれなりに所属しているジムみたいです。
◆ムエタイ現地観戦をした総括
今回観戦をした総括としてはルンピニーやラジャダムナンの試合と違い、タイ人でも1Rからアグレッシブに攻める選手も多くヒジ打ちで額をカットするというより倒しにいく試合が何試合かありました。
その一方で首相撲の展開が多くなる試合も1,2試合あったと思います。
そこに関してはムエタイの試合をこなしているタイ人特有の癖というか闘い方なのかなと思いました。
それと、いい試合をすればお互いにボーナスが出るというのもMAX Muay Thaiの良さではないかと思います。
そうする事によって最後まで諦めない姿勢で試合をする事になりますし、勝ちを狙いにいくようになるのでいい事だと思います。
後、日本や海外ではあまり見られない体重差マッチもこの日は2試合程ありました。
基本は実力差や実績差がある時に上のレベルの選手の方が低い体重に落とすみたいですが、タイでは頻繁にやっているそうです。
また観客に関しても賭けをやっている人が一部なのとタイ人より外国人観光客が多い(特に中国人)のでアグレッシブな試合をしていた方が盛り上がるというのがありました。
中でも中国人観客の盛り上がり方は日本の大会でも見られないような盛り上がり方でした。
今回はルンピニーやラジャダムナンで見られるようなムエタイの試合ではなく日本のキックボクシングに近い試合を見れました。
格闘技ファンならぜひ、ムエタイの聖地で生のムエタイの迫力を感じるてみることをおすすめします。