ムエタイ最強選手決定版!最強日本人と注目の選手を徹底分析!
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◆ムエタイ最強選手は誰?
時代によって数々の名選手が生まれています。
名選手はたくさんいますが最強選手となると誰を選ぶのか難しいところです。
ですから、昔と現在を問わず最強だと印象深い選手を上げてみることにします。
●ディーゼルノイ・チョーンタナスカン
まずは「天を突くヒザ」の異名をもつディーゼルノイ・チョーンタナスカン。
ディーゼルノイはあまりにも強かったために対戦相手がいなくなり引退に追い込まれた選手。
相手の方が体重が重いハンデマッチを何回かしても勝ってしまうため本当に強かったのだと思います。
●サーマート・パヤクァルン
次はサーマート・パヤクァルン。
サーマートはムエタイの2大殿堂・ルンピニースタジアムの4階級制覇王者で、ボクシングでも世界王者となりました。
練習嫌いで有名な本物の天才です。
●センチャイ・PKムエタイ
3人目はセンチャイ・PKムエタイ。今も現役でサーマートと同じくルンピニー4階級制覇王者。ディーゼルノイもだが、センチャイも強すぎるため体重が上の相手としか組めない。それでも普通に勝ってしまうため「ムエタイの生ける伝説」として活躍中。
上記3人は確実にムエタイの中で最強選手と呼ぶにふさわしい選手だと思います。
あと忘れてはならないのがチャモアペット。
この選手はムエタイ9冠王でまちがいなく最強選手の1人と言えます。
日本でおなじみのブアカーオもすごく強いのですが、ライト級(61.2kg)以下が強いと言われるムエタイではランカーに入る入らないを繰り返していたので、ムエタイで最強と言われると違う気がします。
今のムエタイはSフェザー級とライト級が一番面白く熱い階級です。
Sフェザー級では那須川天心戦で名を上げたスアキムやロッタン。
そのロッタンに勝利してラジャダムナンのSフェザー級チャンピオンになったルンキットがいます。
ライト級では日本の団体KNOCK OUTでライト級チャンピオンになったヨードレックペット、そのヨードレックペットに勝利したセクサンやセンマニーなど数多くの強豪が凌ぎを削っている階級なのです。
ムエタイも昔に比べたらネット中継なども多くなってきたので、ぜひムエタイの試合も見てもらいたいところです。
◆ムエタイ 最強の日本人
●藤原敏男
誰をあげるかとすればやはりタイ人以外でムエタイ2大殿堂の1つ・ラジャダムナンで初めてチャンピオンになった藤原敏男でしょう。
藤原敏男は1日10時間の練習を日課としてタイのラジャダムナンやルンピニーの2大殿堂で試合を中心に試合をして、1977年4月のラジャダムナンではノンタイトル戦ながら当時のチャンピオンをKOで破り外国人として初めての偉業を成し遂げました。
そして、1978年3月に後楽園ホールでモンサワン・ルークチェンマイに4RKO勝ちしラジャダムナン認定ライト級チャンピオンとなります。
これも外国人としては初めての偉業でした。
藤原敏男はタイで超VIPの待遇を受けている事やタイ人はライト級以下が充実しており、ライト級でチャンピオンになった事を考えるとムエタイ最強の日本人と言っても過言ではないでしょう。
●石井宏樹
ラジャダムナンのベルトを取った日本人は何人かいますが、ベルトの防衛に成功した選手は1人しかいません。
それがラジャダムナンSライト級チャンピオンの石井宏樹です。
石井宏樹はパンチからローにつなげるコンビネーションがよく誰もがお手本にできるような綺麗なスタイルなのです。
2011年10月にラジャダムナンSライト級チャンピオンになり、2012年3月に外国人としては初めてのベルトの防衛に成功。
階級的にはライト級以下の階級より層は薄くなりますが、それでも防衛に成功したというのは何より実力がある証拠だと思います。
◆ムエタイ 注目のタイ人選手
現在ムエタイで注目を浴びているのはスーパーフェザー級~ライト級にいる選手達でしょう。
スーパーフェザー級には那須川天心を苦しめたルンピニー王者のスアキム。
そのスアキムを破り那須川を後一歩の所まで追い詰めたロッタン。
そのロッタンにラジャダムナンのタイトルマッチで勝利したルンキットなどがいます。
そのルンキットは2018年12月にスアキムとの頂上対決に挑み敗戦。
ただ、この3者の実力はほぼ互角と言ってもいいでしょう。
他にもルンキットと試合をしたペッダムやロッタンと好勝負を演じたスーパーバンクなど数多くの強豪がひしめいています。
1つ上のライト級では日本のKNOCK OUTでチャンピオンになった元ルンピニー&ラジャダムナン王者のヨードレックペット。
ヨードレックペットに勝利したセクサンやセンマニー。
日本ムエタイの至宝と言われている梅野源治をKOした現ルンピニーライト級王者のクラップダム。
日本で衝撃のKO勝ちをしたスーパーレック。
梅野には負けましたが今なおその実力をタイで発揮しているムアンタイなどライト級はスーパーフェザー級以上に盛り上がりを見せています。
もう1人外人にはなりますが紹介しておきたい選手がいます。
その選手とはユセフ・ブガネムというモロッコ系のベルギー人。
ユセフは外国人としては初めてラジャダムナンとルンピニーのミドル級統一王者になっています。
それも、タイの両スタジアムで実績を積み上げベルトを獲得している事からタイでも高評価。
近い将来、日本での試合も期待したい選手です。
◆ムエタイ 注目の日本人選手
現在ムエタイで実績を上げている日本人選手を紹介したいと思います。
●福田海斗
まずは福田海斗。
福田海斗は日本人としては初めてプロムエタイ協会のフライ級チャンピオンになっており現在はタイのラジャダムナンを中心に活躍しています。
福田海斗はラジャダムナンでタイ人が圧倒的強さを誇るフライ級やSフライ級で度々ランキングに入っており、これだけでも快挙と言えます。
福田海斗にはタイの2大殿堂のベルトをタイのスタジアムで取るというこだわりがあるのです。
というのは、日本人でベルトを取ったの選手は全員が日本(小笠原仁がラジャダムナンで取っているが新日本キック主催のラジャダムナン興行で、その前にランキング戦などもやっていなかったので厳密にはタイで取ったとは言いにくい)のため、現地でギャンブラー達に認められて取りたいという目標があるからなのです。
●志朗
その福田海斗と同じくタイを主戦場にしているのがISKA世界チャンピオンの志朗。
志朗はタイで生活をしながらルンピニーのTVマッチ(外国人は中々出れない試合)に何回も出場しています。
福田海斗より少し上のSバンタム級。
2019年は日本のRISEが主催するRISEワールドシリーズにエントリーしていますが、1ヶ月に1、2試合するのが当たり前のタイでの試合もこなしていくでしょう。
●吉成名高
3人目は日本人では無理とまで言われたラジャダムナンのミニフライ級でチャンピオンになった吉成名高。
吉成名高は幼少期からタイに渡り試合をして、WBCムエタイやIBFムエタイのベルトを獲得。
日本での試合となったがラジャダムナン認定のタイトルマッチでタイ人を圧倒しミニフライ級のベルトを獲得しました。
パンチ・キックのキレは天下一品でタイ人とも渡り合える勝負強さがあります。
まだ18歳と若くこれからが期待できる有望選手です。
●梅野源治
そして、日本ムエタイの至宝と言われる梅野源治。
ラジャダムナンやルンピニーのランカーに次々と勝利しヨードレックペットからライト級のベルトを取りました。
梅野源治はタイ人があまり得意としない奥足のローキックが得意で、このローキックを武器に数多くのタイ人に勝利してきました。
ただ、上の3人と比べるとタイでの試合が少ないためタイでの評価は低いのです。
それでも超一流のタイ人に勝利している実績は誰もが認める所なので今後の闘いに期待したい選手です。
◆ムエタイ 歴代チャンピオンとなった日本人
2大殿堂と言われるムエタイのチャンピオンになった日本人。
まずは史上初めてラジャダムナンのライト級チャンピオンになった藤原敏男。
藤原は上記「ムエタイ 最強の日本人」でも紹介した選手です。
それから約20年以上もの間、日本人のムエタイチャンピオンが生まれませんでしたが2000年12月に小笠原仁がラジャダムナンでラジャダムナンミドル級タイトルを獲得。
それに続き2001年1月には武田幸三が後楽園ホールでのラジャダムナンウェルター級タイトルマッチで勝利しベルトを獲得。
2ヶ月連続でラジャダムナンのチャンピオンが誕生しました。
その後10年以上の時を経て石井宏樹が後楽園ホールでラジャダムナンのスーパーライト級のタイトルを獲得。
石井にとっては4度目となるタイトル挑戦で初の悲願を達成し、翌年には日本人で初となるラジャダムナンのタイトルの防衛にも成功しました。
その5年後の2016年6月にT-98(たくや)が後楽園ホールでラジャダムナンスーパーウェルター級のタイトルを獲得。
10月にはディファ有明で梅野源治がヨードレックペットを破りラジャダムナンライト級タイトルを獲得。
しかし、2人共にタイのラジャダムナンで挑んだ防衛戦に負けて防衛に失敗しました。
そして、2018年12月に当時17歳の吉成名高が横浜・大さん橋ホールにてラジャダムナンミニフライ級タイトルを獲得。
今までライト級以上でしか獲得できなかったラジャダムナンの王座をタイ人天国と言われるミニフライ級で成し遂げたのです。
日本人では今までに合計7人のムエタイ頂上が誕生しています。
特に外国人初のムエタイチャンピオンになった藤原敏男・日本人で初めて防衛に成功した石井宏樹・タイ人以外に取った事がないミニフライ級のタイトルを獲得した吉成名高は日本のキック史に残る偉業を達成したすばらしい選手であるといえるでしょう。